街いのししのブログ

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新型コロナウイルスについて

こんにちわ。街いのししです。

新型コロナウイルス第7波の感染拡大が広がりいまだピークが見えない状況ですね。新型コロナウイルスについてはマスコミや政府から様々な情報があり何が正しいのか判断がつかない方もたくさんいらっしゃると思います。

今回は新型コロナウイルスについて、普段は医療・介護系の仕事している者からの目線でお話しさせていただきます。

 

まず新型コロナウイルスは他の類似の症状がある風邪やインフルエンザとはっきりと違う部分があります。それは感染力です。そしてこの感染力が他の感染症と比べやっかいなのです。例年の死者数や重症患者数などでインフルエンザとコロナを比較し同程度と結論付ける方がいますが、これはミスリードです。同じ条件から出した数値同士を比較しなければ正しい結論には導けません。

気になる方は自身で調べて頂ければと思いますが、昨年度、一昨年度の新型コロナウイルス感染者数とインフルエンザ感染者数を比較すると、行動制限や感染対策をした状況下ではインフルエンザに感染者はほとんどおらず、新型コロナウイルス流行以前の年度と比較すると激減しています。

一方同じレベルの感染対策をしている状況下でも新型コロナウイルスは皆さんもご存知の通り多くの感染者を出しています。データで比較しなくても新型コロナウイルス流行後は皆さんのまわりでも実感できるレベルでインフルエンザの感染者は減っていたかと思います。

この事から導き出されるのは「インフルエンザは感染対策を施せば減らせる感染症である」、「新型コロナウイルスはインフルエンザを防げるレベルに感染対策を施しても防げない感染症である」という事です。

インフルエンザと新型コロナウイルスに感染した方が仮に同程度の割合で死者や重症者が出るとしても、感染力が桁違いに違えば感染者数が増え、死者数や重症者はそれに伴い増加します。さらにその先に進めば医療が逼迫され他の病気の人にも医療の提供ができない医療崩壊が起き、通常なら助かる命が助からない状況に陥ります。国はこの最悪のシナリオに進むことを防ぐ為に行動制限や感染対策を推奨していました。

また、感染力が高い為に医療機関での診察の際は換気などをした上で対面する医療者は防護服の着用が必要です。医療機関には一般の患者もおり、防護服着用が必要なレベルの患者が発熱患者と一緒の場所で待機させるわけにはいかず、発熱している患者と時間や場所をわける必要がでてきます。

 

2類相当か5類相当かの議論もされていますが、行政処理上の区分けをいくら考えても、対するウイルスは非常に感染力が強く、対応する医療機関は上記のような防護服着用の対応や、発熱患者と一般患者の区分けが必要な状況は変わらず続くのです。

よく聞かれてる意見で街医者が診ないから診てもらえない発熱患者が溢れ医療が逼迫するなどと言われておりますがこれは違います。発熱患者の区分けができない普通の街医者に発熱患者がきても待機している間にクラスターが起きるだけです。

気持ちや技量の問題が全くないとは言いませんが一般の患者と発熱患者を混ぜるわけにはいかない。これが何より大きな問題です。そしてこの部分は初期の新型コロナウイルスが流行した時期から続いています。症状の部分ではいわゆる弱毒化の可能性はありますが、感染力の点では変わらず脅威を持っています。

厚労省が打ち出している「濃厚接触者」の定義について、小さな調整は適宜されていますが、換気されている事や、互いがマスクをしている事、近い距離で接触しない事などの大筋は初期から変わっていません。政府の対応がブレている、専門家の話が違うなどと言われていますが、「濃厚接触者」の定義ほほとんど変わっていません。一人一人が「濃厚接触者」にあたらないような行動をとれればある程度感染者を抑えられると思われます。

 

さらなる医療逼迫が起き、救命が必要な方が搬送先がみつからず亡くなるような事が頻発する前に、新型コロナウイルスについて正しく報道され、一人一人が上記の現状を理解してもらえればと思います。